1897年創立したウィーン分離派の中心人物、クリムト。
その展覧会を先週、愛知県美術館で見てきました。
クリムトは生誕150年になるそうですが、今みてもオシャレ。
14歳から工芸学校に入学。基礎をみっちり学んできたこともありますが、
とにかくデッサンがうまい。うますぎ。びっくり。
展覧会は全体的に絵が少ないのが難点ですが、
最初にあるデッサン数点だけでも見る価値があるかも。
しかし、クリムトが卒業するころにはデッサン主流の教育方法が疑問視され、
あまりデッサンに時間がついやされなくなったそうです。
未だに日本の美大はデッサンありきの入学ですが、
海外は100年もまえからそんな風潮でした。
フランスなども私の同級生が試験を受けた20年前でもデッサンなどしなかったそうです。
(ロシアなんかは今でもかなりアカデミックとか)
まず、デッサンができないと絵がかけないと思わないで、
まず描いてみるのがいいかもしれませんね。
クリムトのすごいところは
めちゃくちゃうまいのに、そこに甘んじず、
新しい表現方法を編み出していくところではないでしょうか?
人付き合いもあまり得意でなく、機械のように朝から晩まで絵を描き続けていたそうです。
それなのに、この発想の豊かさ。
孤独に描くことで、できる世界観。
ついつい情報をかき集めてしまいがちですが、
一人で浮かんできたものを現実化することも大事だと思いました。
ところで、最近の美術館が出す画集は文字ばっかり多くて、絵が小さく買うになれない。
やっぱり、画集は作品がメインでしょう。
作品の分析なんて各自が考えればいいのに。
もっと印刷に力を入れてほしいものです。
こちらはTASCHEN社のクリムト画集。
1900円と低価格ながら絵も大きく、文章も程よい。
記念にこちらを購入。